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TBS『SASUKE』 今度は欧州で現地版制作

2012.10.02

TBSのスポーツバラエティー番組『SASUKE』の欧州での現地版制作が、合意に達した。『SASUKE』は、すでに157の国と地域で放送実績があり世界的に人気を博しているが、これにより海外での現地版制作も、米国、マレーシア、シンガポールに続き、欧州各国でも実現する運びとなった。

今回ヨーロッパでの制作にあたってTBSと手を組むのは、オランダの制作会社Eccholine(エコーライン社*注)(以下:エコー)。TBSはエコー側に制作権とノウハウを提供し、同社は実際の制作を行なう。TBSは、必要に応じて現地制作支援も行う。10月8日からカンヌで開かれた国際テレビ番組見本市(MIPCOM=ミプコム)で両社は最終合意、欧州全域での展開についても協議した。

今回の現地版は、9つの障害を組み立て・分解が可能なセットとして欧州各国の都市を巡回し予選を収録。それにより、各国で週単位の帯番組として放送可能なボリュームを確保する。巡回して収録することで、各都市でユニークなイベントとして盛り上げることができるほか、各地でローカル・ヒーローを生み出し、地域に根ざした『SASUKE』現象を引き起こす効果を狙う。5、6都市を巡回した後、各地からの成績優秀者を集めて、4つのステージからなる御本家TBS「緑山」スタジオや米ラスベガスに再現されたフルスケールのセットをヨーロッパでも再現し、予選の模様と合わせ最終決戦としてプライム帯で放送する予定だ。

今回エコーと組むことで、各国単位での制作費を抑制しつつ、それぞれの国で高いクオリティの『SASUKE』を効率よく制作できるとTBSではみている。またエコーは各国の都市を巡回することにより、出場者だけではなく、家族や友人、ファンに地域単位で『SASUKE』を楽しんでもらえるとしている。

こうした巡回型の『SASUKE』は、米国版"American Ninja Warrior(アメリカン・ニンジャ・ウォリアー)"ですでに行なわれている。2012年、全米ケーブルネットワーク局G4と地上波ネットワークのNBCがタッグを組み、予選を全米3都市、決勝をラスベガスで行い、計27時間分の番組(内5話分は決勝の模様を収録)を制作した。

この放送でNBCは、視聴者が昨年同時期の同時間帯比で平均82%増となったのに加えて、G4は成人平均視聴者で200%増、成人女性で400%もの増加となり、シリーズ通算では全米で延べ約5600万人が視聴し大成功を収めた。今回は、米国での成功要因を踏襲しつつ、地続きでもある欧州各国での現地版制作に繋げる意向だ。

*注)Eccholine(エコーライン社)

ゴールデン帯のエンターテインメント番組を手掛けるオランダが本社の総合制作会社。

従来の番組制作とは異なる効率的な運営で、高いクオリティの大型バラエティー番組を制作することで定評がある。